**元気の出るダイアル**  2020年5月10日
    

みなさん、おはようございます。おかわりありませんか。なにか困っておられませんか。気がかりなことがあれば遠慮なくご相談ください。

聖書の言葉をお聞きください。 「愛はすべてを我慢し、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます」(1コリント13:7)

日曜日は母の日でした。お花屋さんや園芸店はカーネーション一色で飾られていました。ご存じでしょうか、日本で販売されるカ−ネ−ションの5割は輸入品であり、67%に当たる約3億本は南米コロンビアからの輸入だそうです。その南米コロンビアは長年にわたり、貧困と内戦と麻薬組織の暗躍に苦悩していましたが、貧しい農民が麻薬の原料となるけしの花の栽培をやめてカ−ネ−ション栽培に転換することで新しい国づくりに貢献しているそうです。日本へのカーネ−ションの輸出が、「コーヒと花の国コロンビア」を大きく支えているのです。これも国境を越えた貧しい国とそこに住む子供たちへの支援活動と言えます。一本の花も日本とコロンビアをつないでいるのです。

なぜカーネーションが母の日に贈られるのかといえば、1905年アメリカのフィラデルフィアに住むアンナ・ジャービスさんが社会活動家であったお母さんの召天記念日に白いカーネ−ションで教会堂を飾り、母に感謝する「母の日」を設けることを提案しました。やがて賛同者が全米中に広がり1914年にウィルソン大統領によって5月第2日曜日が「母の日」と制定されたのでした。

このようにアメリカの小さな教会から始まった母の日が、世界中で祝われるようになった理由は、母親の中にいのちのはじまりと愛をだれもが強く感じるからではないでしょうか。生まれた赤ちゃんが最初に手にふれるのはお母さんの乳房であり、口に含むのは母乳です。目が見えるようになって最初に見るのは母親の瞳と笑顔、ことばを話せるまでに一番多く耳にするのはやさしい母親の声ではないでしょうか。手が差し伸ばされなければはかなく消え去ってしまいそうないのちが母によって育まれたからです。

だからこそ感謝が生まれます。母の日を英語では「マザーズサンクスデイ」とはっきり目的を表現しています。そうです、母の愛を覚えて、母に感謝する日なのです。

極度の未熟児として障害をもって生まれた赤ちゃんを若いお母さんがそれこそ身も心も削って苦労して育てました。その子が小学校に入学したとき、「お母さん、私を産んでくれてありがとう」と感謝のことばを語ってくれたと聞きました。苦労も涙もすーと消え去ったそうです。お母さんも心の中で「生まれてきてくれてありがとう」とその子を強く抱きしめたそうです。

いのちは神からの贈られるもの、そして愛は私たちが愛の神から学ぶものです。

母の日をアメリカでは平日に行われる単なるイベントではなく、日曜日の礼拝として祝われます。それは、神の前に集い、祈りをささげ、親は子の誕生を神に感謝し、子はこのような母を与えてくださった神に感謝するためです。こうして母と子と神が「感謝」で結ばれる日が「マザーズサンクスデイ」なのです。

そして、愛は神への感謝によっていっそう深まるのです。

以上

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